真空包装時間を短縮するために開発された重ねシールフィルム
課題
- 一枚ずつしかシール出来ないため、顧客の真空包装作業の効率が悪い
特長
- 外内層に極端な融点差を設け、重ねシールを可能とした
用途・業種
- 真空包装全般
課題の背景
真空包装工程でのフィルムの滞留が生産性の効率を下げている
樹脂加工を行う当社も、お肉を包装する顧客も、扱うモノは違えど、メーカーとしては同義の業態です。生産性の向上は永遠に付きまとうテーマで、現状分析から最も低い生産性を示す「ボトルネック工程」を共に探す作業から始めました。
すると、最終の真空包装工程で、製品が滞留していることが判明しました。 「設備の性能を上げるには限界があるので、フィルムからアプローチが出来ないか」との要望が生まれました。
解決策
多層フィルムの強みを活かし、重ねシールを可能にして
生産性の向上につなげる多層フィルムの強みは、異なる機能を持った樹脂を選択し、厚みと順番を自在に入れ替える事が出来ます。
生産性を上げるためには、生産スピードを上げるか、1度の処理量を増やすかの選択肢があります。今回は後者を選択し、フィルムがどうすれば役に立つかを考えました。 結果、今まで1枚ずつの真空包装作業を余儀なくされていたのは、フィルムを重ねるとシールが出来ない点にありました。 我々は、最外層に高融点樹脂を、最内層に低融点樹脂を設け、その差異を大きく設計しました。すると5枚重ねても全て安定したシールが可能となり、お客様の真空包装工程の処理能力が飛躍的に向上し、生産性に大きく寄与できました。