2024.03.01
- 未来へのバトン
Vol.04 はじまりはAPTON (ゆっくり解説動画有)
未来へのバトン
私たち四国化工が製造しているプラスチックフィルム。
世の中が便利になり、私たちの生活が豊かになるにつれて地球環境は悪化していく、そんな自分さえよければというようなことがあってはならないという想いで今、世界規模でサステナブルな活動が行われています。
その中の一つに脱プラスチックというものがありますが、まるでプラスチックはサステナブルな社会から仲間外れにあっているように感じます。そんな時、思い返す魔法の言葉があります。
それは・・・。
「無限の広がり」と「可能性」
「無限の広がり」は四国化工製品の原点ともいえる「APTON」の合言葉です。
使い方はご使用者様次第でいろいろな用途に展開できるということからこの言葉が生まれました。
今回は、そんなAPTONについてご紹介いたします。
1.APTONの特徴
・ポリエチレン単一素材であり、環境負荷化学物質を含まず、廃棄時にも扱いやすく、再生も容易で、環境に優しい商品です。
・優れた緩衝性を持っており、加工も容易に出来ます。
・耐寒性・耐薬品性に優れています。
下記は片面段ボール模式図となります。コルゲート形状(波状)のユニークな形状と性質を利用して、様々な用途でご使用いただいております。
2.APTONでReuse!
APTONはプラスチック段ボールと言われており、紙紛コンタミが無く、工場内の環境改善効果がございます。
さらにAPTONはReuseできるため、ランニングコストの低減、廃棄物の削減、などのメリットがあります。
ご使用事例
・グラビア印刷の業界において、印刷版の保護用カバーとしてご使用いただいています。
・鉄鋼業界において、輸出鋼管や塗装パイプの保護材として作業性や緩衝性の良さから採用されています。
・電線ドラムのカバーとしてご使用いただいています。
・ボイド管とコンクリートとの剥離材としてご使用いただいています。
※ここ最近の事例ですが、壁などに電線や水道管などを通すために躯体を貫通する穴(スリーブ)を空ける時に使用する筒状のもので紙製が一般的と言われています。APTONはその材質からコンクリートからはがしやすく、また、再利用出来るということもご評価いただきました。
その他、APTONのコルゲート形状(波状)を活かして、風力発電のブレード(羽根)製造時の資材(積層樹脂を流す際にコルゲート状が適していたため)や鍵製造時の塗料塗布後の製品を置く資材として(余分な塗料をコルゲートの谷間に落下させる)としての納入実績がございます。以上のように、製品の保護だけでなく作業性や作業環境改善にてご使用者の皆様のお役に立てることが出来ています。 |
3.APTONでRecycle!
APTONは単一素材のためリサイクルが容易となり、弊社所有の再生機にてリサイクル商材として生まれ変わっています。
4.APTONで緑化推進!
杉等の苗の育成をお手伝いすべく、四国化工のAPTONを利用して宮崎県林業技術センター様が開発されたMスターコンテナは育てる苗の大きさや深さによってコンテナのサイズを調整できるため、育苗に適しています。
このことにより、APTONは国内の林業推進に、ひいては緑化推進に一役を買っています。
Mスターコンテナの特徴
容器の内面に溝があり、根が溝に沿って真っすぐに伸びるのでルーピング現象を防ぐことができます。
コンテナ苗の中でも弊社のAPTONを利用して宮崎県林業技術センター様が開発されたMスターコンテナは育てる苗の大きさや深さによってコンテナのサイズを調整できるのでとても便利です。
MスターコンテナはMulti-Stage Adjustable Rolled Containerの略で、和訳すると「多段階調節型筒状容器」となります。
詳細は、宮崎県林業技術センター様と一緒に実証実験を積み重ねられ育苗技術を確立された株式会社林田樹苗農園様のウェブサイトで紹介されています。
株式会社林田樹苗農園様ウエブサイトアドレス ⇒ https://www.hayashida-tsf.jp/container
また、 APTONから作られるMスターコンテナは途上国での植林活動にもお役に立ち始めています。世界には植林してもなかなか木が育たない半乾燥地がアフリカを中心に広がっています。元々、半乾燥地の樹種は土壌深部の水脈を求めて直根を深く伸ばす性質を持つため、植栽直後の枯死を防ぐためには、植栽時になるべく深い位置に苗の根を配置してあげることが大切になります。この考えを基に、国際緑化推進センター様にて予め40~60㎝の深い容器で育てた長い根をもつ苗(長根苗)を考案され、それを育てるための育苗容器としてMスターコンテナをご利用いただいています。Mスターコンテナは、 APTONを自由に裁断することで、10~60㎝といった様々な深さの育苗容器にすることができます。また、どんなに育苗容器を深くしても、シート状になっているので、苗を痛めることなく容器から取り出せることができ、かつ容器も何度も再利用できます。低コストに長根苗を作るためには、 APTONは欠かせない材料になります。これまで、同センター様では、ミャンマー、ケニア、ボツワナといった半乾燥地が広がる国で、このMスター長根苗を普及しており、同国政府関係者からも高い評価をいただいているとのことです。
↓ 公益財団法人 国際緑化推進センター様ご提供資料
なかなか植林が進まない半乾燥地ですが、長根苗という技術により植林が促進されれば、気候変動対策や生物多様性への貢献だけでなく、住民への薪炭材の供給や林産物販売による生計向上等、SDGsにも深く関連するような様々な効果が期待できます。
下の写真はケニアのウィリアム・ルト大統領が、植樹祭で、Mスターコンテナで育てられた長根苗を植えられている様子です。長く真っすぐに育った苗は、厳しい乾燥下でも元気に育ってくれそうです!(写真ご提供:国際緑化推進センター様より)
APTONの特性を最大限に引き出し、皆さまの生活をサステナブルで豊かさをもたらす商品となりますよう私たちはこれからも活動して参ります。
未来へ向けて進む私たちの歩みにはいつも、原点であるAPTONがいます。
「はじまりはAPTON」、そして、「これからもAPTON」を合言葉として環境への思いやりを胸に、APTONの可能性を信じて歩んで参ります。
最後になりましたが、APTONを通じて現状の課題解決にお役に立てられれば幸いでございます。お気軽に下記APTONのページまたは当HPの「お問い合わせ」画面をおたずねくださいませ。
↓ APTON についてご紹介している当HPリンクです
https://www.shikoku-kakoh.com/product/apton/
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