2024.08.19
- 未来へのバトン
Vol.07 フードロス削減への挑戦 (ゆっくり解説動画有)
未来へのバトン
■フードロス削減への挑戦:プラスチックフィルムメーカーの使命
現代社会において、フードロスは深刻な問題となっています。国連環境計画(UNEP)の最新の報告書(国際連合広報センター様/2024年4月23日の記事)によれば、消費者が入手できる食料全体のおよそ5分の1が最終的に廃棄されているといいます。
一方で、環境省によると日本での食品ロスについて、2022年度の食品ロス発生量の推計値を公表し、食べられるのに捨てられるロスの発生量は前年度比約9.8%減の約472万tとなり、2000年度比で2030年度までに半減させる目標である489万tを下回ったと報道しています。(環境省報道発表資料/2024年6月21日)
とはいえ、まだまだ食品ロスは発生しており、この状況は地球の資源を浪費し、温室効果ガスの排出を増加させる一因となっています。持続可能な社会の実現を目指すために、私たちはこの問題に真剣に取り組む必要があります。そこで、私たちプラスチックフィルムメーカーは、食品の品質保持を通じてフードロス削減に貢献するための取り組みを進めています。
参照:国際連合広報センター
■SDGsとフードロス削減
持続可能な開発目標(SDGs)は、貧困の撲滅や地球環境の保護など、国際社会が共有する17の目標から成り立っています。その中でも、「目標12:つくる責任、つかう責任」は、フードロスの削減に直接関連しています。具体的には、2030年までに小売・消費レベルにおける世界全体の一人当たりの食料の廃棄を半減させ、収穫後損失などの生産・サプライチェーンにおける食品ロスを減少させることを目指しています。四国化工のフィルム製品は、この目標の達成に向けた重要なツールとなるのです。
■四国化工でのフードロス削減に向けての取り組み
1.バリア性フィルムでフードロス削減!
食品の品質保持のためには酸素を遮断する必要があります。四国化工のCANSフィルム【バリア7】は、酸素の侵入をブロックすることで食品の鮮度を長期間にわたり保つことができます。これにより、消費者の手元に届くまでの間に食品が劣化するリスクを減少させ、フードロスを防ぎます。
酸素透過度は、包装材にとって最も重要な特性の一つです。
食品の入った包装材に酸素が侵入すると、食品の劣化、変色、カビの発生などを促進させる原因になります。バリア7は、高い酸素バリア性を持つEVOH樹脂を使用しているため食品の長期保存が可能でフードロス削減に貢献します。
2.耐冷凍フィルムでフードロス削減!
冷凍保存は、食品の品質を長期間保つための効果的な方法の一つです。しかし、冷凍による品質劣化を防ぐためには、適切な包装が必要です。四国化工のCANSフィルム【CS-H】は、低温環境でも一定のバリア性を維持し、食品の風味や栄養素を保護します。四国化工の共押出多層フィルムの特徴である〔しなやかさ]がピンホールの発生を抑制するとともに、最外層にポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂を採用することで強度のあるナイロン樹脂を保護し耐寒ピンホール性を向上させています。これにより、冷凍食品の品質を長期間維持することが可能となり、また、冷凍流通にも適していることから、消費者が安心して食品を利用できるようになります。
冷凍食品は-18℃以下での保存流通が要件として定められています。耐寒性がなければ脆化、破れ、ピンホール等の原因となります。CS-Hは耐寒性に優れており-40℃の環境下でも使用可能です。
3.高強度フィルムでフードロス削減!
四国化工のCANSフィルム【VB】は骨や殻をもつ食品や冷凍食品など、鋭利な突起がある食品用に開発されたフィルムです。 厚みが同じ通常の真空包装フィルムに比べて2倍以上の突き刺し強度があります。 ピンホール発生による食品ロスを低減することでコストカットに貢献します。
突き刺し強度は、フィルムの物性値の一つで、先端が直径1mmの球形状の針を移動速度50mm/分で突き刺した時のフィルム強度を示す値です。単位はNで、数値が大きいほど突き刺し強度が強いことを表します。
■四国化工が目指すもの
私たち四国化工は、フードロス削減に向けた具体的な行動を続けています。先進的なフィルム技術を駆使し、食品の品質保持や包装時の不具合解消に寄与する製品を提供することで、社会に貢献しています。また、持続可能な社会の実現に向けた企業の責任として、環境に配慮した製品の開発にも力を入れています。
フードロス問題の解決には、多くのステークホルダーが協力し合うことが不可欠です。私たちプラスチックフィルムメーカーは、技術革新を通じて食品の品質を保持し、フードロス削減に貢献することを誇りに思っています。今後も、お客様のニーズに応える製品を提供し続けるとともに、サステナブルな社会の実現に向けて積極的に取り組んでまいります。フードロス削減への四国化工の挑戦は、これからも続いていきます。
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