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2026.05.28

  • ようこそ、機能性フィルムの世界へ!

Vol.04 機能性フィルム 無添加クリーンフィルムとは?

ようこそ、機能性フィルムの世界へ!

さて、第4回目を迎えた【ようこそ、機能性フィルムの世界へ!】の中では、
勤続20年の営業部門マネージャーが、各種機能をわかりやすく説明してくれます。
配属されたばかりの、新入社員の中野君と一緒に学んでいきましょう。

無添加クリーンフィルムとは?

  • 白石マネージャー、午後から訪問する半導体分野のお客様への提案書が仕上がりました!
    今回は半導体原料の包装フィルムなので、とにかく『ホコリやゴミを寄せ付けないことが最優先です。

  • お疲れ様。見せて……うん、製造工程を『徹底したクリーン環境』で行う点はしっかりアピールできているわね。
    でも中野くん、提案しているフィルムの材質が『一般的な汎用ポリエチレン』になっているけれど、これ、本当に大丈夫?

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  • はい!クリーンルームで製造して、外からのゴミを完全にシャットアウトするので、材質はコストを意識した汎用品で十分だと考えましたが?

  • 中野くん。食品や一般向けの『クリーン』と、半導体やディスプレイなどの精密電子部品向けの『クリーン』は、求められる次元が全く違うのよ。外からのゴミを防ぐのは大前提。本当に怖いのは、フィルムの『内側』から発生する目に見えない異物なの。

  • フィルムの内側から……!? どういうことですか?

  • プラスチックフィルムには通常、滑りを良くするための『スリップ剤』や、フィルム同士がくっつくのを防ぐ『アンチブロッキング剤』、それに製造時の酸化を防ぐ『酸化防止剤』など、様々な『添加剤』が含まれているの。

  • 聞いたことあります。袋の口を開けやすくしたり、扱いやすくしたりするための便利な成分ですよね?

  • ええ、一般用途ではとても役立つわ。でも、半導体原料のパッケージとしては、これらが致命的なトラブルを引き起こすのよ。時間が経つにつれて、フィルム内部に練り込まれた添加剤が表面に浮き出してきて、微細な『パーティクル(微粒子)』になってしまうの。

  • ええっ!? せっかくクリーンルームで外のホコリを防いでも、フィルム自体がゴミを発生させてしまうってことですか!?

  • その通り。さらに厄介なのが『アウトガス』よ。添加剤や、プラスチックを重合する際に使いきれずに残ってしまった『触媒残渣』などの不純物が、揮発してガスになる現象のことね。

  • アウトガス……。そのガスが出ると、内容物にどういう影響があるんですか?

  • 微細な電子回路を腐食させたり、ショートさせたりする原因になるわ。光学レンズやディスプレイの部品なら、ガスが付着して表面が曇ってしまうこともある。もちろん半導体の純度を下げて、品質低下をまねく原因にもなるのよ。ナノレベルの世界で戦っている最先端の半導体原料にとって、添加剤やアウトガスは文字通り『命取り』なのよ。

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  • …! 僕、そんなに厳しい分野に向けて汎用PEフィルムを提案しようとしていたんですね……。じゃあ、一体どうすれば!?

  • そこで絶対条件になるのが『無添加のクリーンフィルム』よ。スリップ剤などの添加剤を一切使用せず、触媒残渣が極めて少ない高純度な原料樹脂を厳選する。その上で、厳しいクリーン環境で製造するの。素材の『化学的なクリーンさ』と、環境の『物理的なクリーンさ』、この両輪が揃って初めて、半導体の関連材料を守ることができるのよ

  • 外からのホコリだけでなく、内側からのガスや微粒子も徹底的に排除する……。それが『真のクリーン』なんですね! 提案書も余計な飾り(不純物)をそぎ落として、中身で勝負の『無添加』に仕上げてきます!

  • 午後からのプレゼン、中野くん自身の『アウトガス(余計な一言)』が出ないことも祈ってるわよ。

まとめ

― 今日の研修レポート ー

・ 一般的なフィルムの添加剤は半導体関連部品に悪影響を及ぼす
・ 内部の添加剤が表面に浮き出し、微粒子(パーティクル)の発生源になる
・ 不純物が揮発する「アウトガス」は、部品の腐食や曇化の原因になる
・ 環境のクリーンさだけでなく、無添加原料による「化学的なクリーンさ」が必須である
・ 無添加による作業性の低下(滑りにくさ)は、特殊な製法や技術で解決できる

― 無添加クリーンフィルム Q&A ー

お客様からよく寄せられる、無添加クリーンフィルムに関する疑問にお答えします!

Q1:添加剤(スリップ剤など)が入っていないと、フィルムが滑りにくくて作業性が悪くなりませんか?
A1:確かに一般的なフィルムと比較すると、滑りやすさは低下します。
  しかし、当社ではフィルム表面に凹凸を与える製法や、複数層を組み合わせる共押出し技術などを駆使することで
  クリーン性を損なうことなく、現場での「開きやすさ」や「扱いやすさ」を両立させています。
Q2:そもそも「アウトガス」や「触媒残渣」を完全にゼロにすることはできるのですか?
A2:プラスチックである以上、厳密な意味で「完全なゼロ(検出限界以下)」を保証し続けることは非常に困難です。
  しかし、重合精製技術の進んだ特定の高純度グレード樹脂を選定し、最適化された温度条件で製膜することで
  包装対象物に悪影響を与えない極限レベルまで低減させることは可能です。
Q3:電子部品以外でも、無添加フィルムが活躍する分野はありますか?
A3:医療用・医薬品包装の分野でも高く評価されています。添加剤が薬液に溶け出す(溶出する)リスクがないため
  点滴用の輸液バッグや、バイアル瓶のキャップ保護材など、極めて高い安全性が求められる医療現場でも
  「無添加」は重要なキーワードになっています。

― 弊社関連製品はこちら ー

APTCLEAN HC-01(半導体や電子部品、精密部品に最適なクリーンフィルム)
APTCLEAN HC-GS(製品輸送時の摩擦や屈曲に強い半導体、精密部品に適した無添加3層クリーン包装フィルム)

※本コラムに掲載しているイラストの一部はAIを用いて作成しています。