2025.05.19
- 未来へのバトン
Vol.11 産業廃棄物を資源に!分別で支えるサステナブルな未来(後編)
未来へのバトン

1.はじめに
事業所は産業廃棄物を「自ら」処理する責任があります。前編では、産業廃棄物を適切に分別し、最終処分まで一連のプロセスを管理することで、サステナブル社会に貢献する四国化工の取り組みを紹介しました。後編では、社内から出る産業廃棄物を新たな資源として活用する、四国化工のリサイクルへの取り組みについてご紹介します。
2.ペレット造粒装置の導入
製造業では、日々の製造活動の中で様々な要因により「生産(物量)ロス」が発生します。四国化工でも設備の立上げや調整によるロス、不良品や手直しによるロス等によって廃プラスチックが発生します。
そこでこれらのロスをプラスチック材料として再利用する方針のもと、2022年11月に「ペレット造粒装置」を導入しました。これにより廃プラスチックを粉砕、溶融、成形し再生ペレットとして再利用することが可能となり、廃棄物の削減と資源循環に繋がりました。
3.再生ペレットの活用
再生ペレットは大きく「単一ペレット」と「複合ペレット」に分類されます。ポリエチレンやポリプロピレンなどの単一素材(モノマテリアル)で構成されたものは「単一ペレット」、異なる種類の材料が混ざったものは「複合ペレット」です。
3-1)単一ペレットの活用
単一ペレットは比較的簡単に再利用できるため、効率的な資源循環の一端を担っています。四国化工では一部の自社製品は製造時に発生したロスをペレット化して製品原料として用いたり、ポリ袋へ加工した後原反や製品の保護に用いています。
3-2)複合ペレットの活用
複合ペレットは性質の異なる複数素材の混合物であるため、その取扱いの難しさから従来よりリサイクルが困難とされてきました。そのためリサイクルの用途は限定的であり、実質的には汎用的な製品にしか再利用できない状況が続いていました。
四国化工では独自の技術を駆使することで、機能性を備えた高付加価値のプラスチック製品へのリサイクルを実現しました。このように、単一素材の再利用にとどまらず、異種素材からなる複合材料においても、リサイクル活用できる道を切り開いています。
4.サステナブルな未来に向けて
これらの取り組みは、環境に配慮したものづくりに貢献しています。 製造活動における「もったいない」を拾い上げ、製品ロスも可能な限り別の形で活かす。単に廃棄を減らすだけでなくもう一度使う発想はまさにサステナビリティです。今後も企業活動においてますます重要な取り組みになるでしょう。
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こうした社内リサイクルは、企業としての環境配慮を具体化したもの、SDGsの目標12「つくる責任 つかう責任」にもつながっています。四国化工はこれからも社内リサイクルを通じて、有限な資源を大切にし、限りある資源を次世代へつなぐため日々挑戦し続けます。 |
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地球にやさしいミニコラム |
ホタルと人と、持続可能な 水辺づくり |
ホタルは"きれいな水"がないと生きられません。 そのため、ホタルが飛び交う場所は、地域ぐるみで自然環境が守られている場所でもあります。 実際にホタル保全活動を通じて、農薬の使用を見直したり、ビオトープの整備を行った地域もあります。こうした活動は、ホタルのためだけでなく、生物多様性の保全や子どもたちの環境教育にもつながっています。日常の中で自然とどう付き合っていくかを考えることもサステナビリティの大事な考え方の一つです。ホタルの季節に、皆さんも考えてみませんか。 |
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