2026.09.16
- 未来へのバトン
再生プラスチック調達「3つの壁」を越える!包装資材のPPWR義務化・Scope3削減アプローチ
未来へのバトン
みなさん、こんにちは。四国化工のコラム担当です。
前回(Vol.15)は、プラスチックフィルムにおける「Scope3(サプライチェーン全体のCO2)」の重要性と、私たちが目指すサステナビリティへの姿勢についてお話ししました。
前回のコラム「Scope3対応のフィルム包材とは?ライフサイクルCO2削減への挑戦」はこちら
前回の記事でも少し触れた欧州の「PPWR(欧州包装および包装廃棄物規則)」をはじめ、国内外で包装資材に対する環境規制が急速に厳格化しています。それに伴い、海外展開を行う企業や大手メーカーの購買・調達部門の皆様から、「再生プラスチック(リサイクル材)への切り替えをどう進めればいいのか?」という非常に切実なご相談が増えています。
今回は、Scope3削減やPPWR適合において調達担当者様が直面する「再生プラスチック調達の壁」に焦点を当て、品質と安定供給を両立させるためのポイントを、私たちの技術・実績と紐付けてわかりやすく解説します。
💡 今回のコラムのポイント(この記事でわかること)
・Scope3削減やPPWR対応で求められる「再生プラスチック活用」の実務課題
・調達部門が直面する「再生材導入による強度低下や供給不安」というリアルなハードル
・四国化工が自社リサイクル設備や多層化技術で実践している、品質を担保した解決策
購買部門が直面する「再生プラスチック調達」3つの壁

製品のライフサイクル全体のCO2(Scope3)を減らし、環境規制をクリアするためには、従来の石油由来プラスチックから「再生プラスチック」や「環境配慮型素材」への転換が欠かせません。しかし、いざ購買担当者様がフィルム包材への再生材導入を検討しようとすると、現場では以下のような「3つの大きな壁」が立ちはだかります。
品質・物性の壁: 再生材を混ぜることでフィルムの強度が落ちたり、ピンホール(微小な穴)が発生しやすくなったり、透明性が損なわれる。
安定供給の壁: トレーサビリティ(品質履歴)が明確で高品質な再生樹脂原料は市場での流通量が不安定で、必要な時に必要な量を確保しにくい。
コストの壁: 高度な精製を経た高品質な再生樹脂はコストが高く、包材コスト全体を押し上げてしまう。
「脱炭素やPPWRへの適合のために再生材を使いたいが、パッケージとしての品質を落とすわけにはいかず、供給トラブルも絶対に避けたい」――。これが、いま調達部門の皆様が抱えている最もリアルな悩みです。
高いハードルを日々の「技術と実績」で越えていく――。これこそが、私たちが積み重ねてきた技術と行動で、未来へのサステナビリティの芽を大切に育てる姿そのものです。
私たちの心にある「未来を良くしたい」という想いの灯火(ともしび)は、調達担当者様のリアルな悩みに寄り添い、具体的な技術や実績という「水」を注ぐことで、確かなソリューションへと芽吹いていきます。
では、四国化工はこの「再生プラスチック調達の壁」に対して、どのようなアプローチ(実績)で応えているのでしょうか。

① 【実績】自社内リサイクル設備による「品質の見える化」と安定供給(2022年導入)
四国化工では、2022年に社内廃プラスチックを高品質に再ペレット化するリサイクル設備を導入しました。
製造工程で発生する高品質な端材を自社内で厳しく管理・ペレット化することで、履歴が明確で異物の少ない「高品位な再生樹脂」を安定的に自社確保する体制を構築しています。
② 共押出多層技術による「品質維持と再生材利用の両立」
「再生材を混ぜると強度が落ちる」という課題に対し、当社が得意とする多層フィルム成形技術が威力を発揮します。
例えば、直接中身に触れる表面層やバリア層には高品質な新体樹脂(バージン原料)を配置し、中間層に自社リサイクルペレット等を充填する多層構造をとることで、フィルム全体の強度・バリア性・衛生性を保ったまま、再生材の利用比率を高めることが可能です。
過去のコラム「Vol.13」でも触れていますが、こうした社内循環の取り組みからは、手で直進的に切れる「直進カット性」などの付加価値機能を備えたフィルムの研究・開発も進んでいます。
Vol.13 上場企業に迫るScope3開示義務。サプライヤーが今すべきCO2削減とフィルム技術の進化はこちら
③ 「バイオマス原料」への置き換えというもう一つの選択肢
Scope3(原材料調達段階のCO2)削減においては、再生プラスチックの利用だけでなく、原材料そのものを植物由来へ転換する「バイオマスフィルム」の活用も強力なアプローチです。
当社のバイオマスクリーンフィルム(環境配慮型フィルム)「QN」は、従来の石油由来プラスチックの一部を植物由来のバイオマス原料に置き換えることで、物性を損なうことなくライフサイクル全体の環境負荷を低減します。
環境配慮型フィルム「QN」の製品詳細はこちら
課題を「共に解決するパートナー」として
Scope3削減やPPWRといった環境対応は、調達部門の皆様にとって非常に大きなチャレンジです。しかし、それは決して一社だけで抱え込むべきものではありません。
「どの製品から環境配慮型フィルムへ切り替えるべきか」「自社の品質基準を満たせる代替フィルムはあるか」といったお悩みがあれば、ぜひ四国化工へご相談ください。
単に環境ルールに適合させるだけでなく、長年培った多層化技術と自社リサイクル実績を活かし、「品質を守り、安定供給を担保しながら、確実なCO2削減を達成する」最適なパッケージ戦略を、皆様と一緒に作ってまいります。
一社では越えられない高い壁も、共に歩むことで「未来へのバトン」へと変えていくことができます。
私たちの未来は、サステナビリティに対する取り組みに大きく関係しています。
私たち四国化工ではプラスチックフィルムメーカーとしても重要な役割を担っています。
本コラムでは、プラスチックフィルムメーカーが持つサステナビリティの可能性に焦点(スポット)を当て、未来へのバトンをどのように受け渡していくかをこれからも探求し続けます。

※本コラムに掲載しているイラストの一部はAIを用いて作成しています。
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